「あー。写真は嫌いですね」。
初回のzoom打ち合わせで新郎さんから言われた言葉です。
どうして嫌いなのかを尋ねたら「写真を撮るとか残すとか、意味や価値がわかんない」と続けてくれました。
僕のお客さんは『撮られるのは苦手』って方がすごく多いんです。
その中でも『写真が嫌い』って方は年間で2.3名いらっしゃいます。
これはね、いいとか悪いじゃなくて、しょうがないことだと思うんですよね。
「嫌々とるくらいなら目で見といたほうがいい」とか、「どうせ見返さないから撮る意味すらない」とか。
ぶっちゃけ、共感できることもあります。
旅先の風景は目で見るほうが綺麗なこともあるし、冷めるまで頑張って撮ったホテルのディナー写真を、後から見返すことだってほとんどありません。
けど、今回は前撮りのご相談です。
写真が嫌い?残す意味がわからない?
…チャンスです。笑
このままだと〈写真なんかつまんねぇから撮らねぇぞファミリー〉が爆誕してしまいます。
それを〈写真って大事じゃん!ちゃんと撮ろうぜファミリー〉に変換できるかもしれないんです。
僕がお二人のために構えるカメラは、将来のお二人のお子さんやその先に向けるカメラでもあるんです。
当日は、本当に楽しくて幸せな時間が流れました。
みんなではしゃいで、照れてる相方をニヤニヤしながら眺めて、そっと抱いてる思いを言葉にしてもらって。
撮影終盤の後ろ姿からは、お互いへの信頼感と幸福感がしっかりと伝わってきました。
「撮られるのは我慢したとしても、それを見返したくないです。嫌いなんです」と、撮影当日の朝に言っていた新郎さんからは、涙が出ちゃうような感想をLINEでいただきました。
お二人が信じてくれて、僕なりの一生懸命でそれに応えたくて、みんなの気持ちや願いがたくさん詰まった最高の1日になりました。
僕にとって、このLINEは宝物です。
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